もう半月前の話になるけど友達と有馬温泉行ってきました。そんな記録です。
温泉好きから始まったぽか旦那、友人を連れて有馬へ。
友人と話しながらの旅行だったから写真は少なめ。
きっかけ
「草津、下呂と来たらやっぱり有馬も行っておかないとな」
……というのもあるんだけど、温泉むすめに手を出す前からブラタモリの有馬温泉回を見た地点でかなり興味はあった。
だから、時間のある内に有馬温泉にも行こうぜ!というのがきっかけ。
だけど有馬温泉は温泉街を歩くのがメインになりそうで、そうなると1人は少し寂しいな……ってなったから春休みで時間のあった友人も誘うことにした。
母はママ友と旅行に行く時はわざわざ喫茶店や家に集まって打ち合わせをする。
しかし、僕らは現代人なのでインターネット通話で打ち合わせになった。便利。
とはいえ提案したのがギリギリかつ予算カツカツ。
ということで旅行会社(名前忘れた)が販売している、新幹線の券とホテルがセットになった1泊2日お得なパックで行くことになった。
いいよね。複数人だとこういうのが豊富にあって。下呂の時はないわけじゃなかったけど微妙なのしかなかったから……。
初日は有馬温泉街を探索してホテルで飯食って風呂、翌日は午前だけ有馬観光して乗り換えの三ノ宮でも観光というプランになった。
では振り返っていく……前に少し有馬温泉の解説いいっすか?
有馬温泉とかいうエリート
前でも少し触れたが、有馬温泉は林羅山が絶賛した日本三名泉のひとつである。
だが、有馬温泉が優れているのはそこだけではない。
「なんとなくみんなが行くから有名」なんていうあまっちょろい話ではないのだ。
有馬温泉の歴史、深い
有馬温泉は三名泉であると同時に道後(愛媛)、白浜(和歌山)に並ぶ日本三古泉のひとつでもある。
(道後、白浜の2つの代わりに下呂や別府を入れる説もあるらしいが有馬が三古泉のひとつなのは不動らしい)
それもそのはず、有馬温泉の歴史は約15世紀以上前にさかのぼっている。
その長い歴史の中で複数回の自然災害による壊滅的な被害にあっているが、毎回立て直してきた。
発見した話に至っては大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名神(すくなひこなのみこと)の二神が見つけたという話になっている。
もはや神話である。有馬温泉は神話。
……というかスクナヒコ様だったんか、有馬見つけたの。
温泉そのものについて
もうひとつ、有馬温泉が優れているのは温泉そのものである。特筆すべき点は二つある。
金銀の泉
まずひとつはぽか旦那にはお馴染みの「金泉」と「銀泉」である。
なぜ泉源がふたつなのかは詳しく知らない。考察だがおそらく有馬の地下には多数の切れ目があり(これは事実)、温泉を引く切れ目によって金か銀かで分かれているんだと思う。
ちなみに金泉は合わせ味噌の味噌汁みたいな色。銀泉は無色透明である。
だが金泉も空気に触れるまでは無色透明である。
毒水と呼ばれた銀の湯
有馬は長い歴史を持つが、その年表に銀の湯はあまり登場しない。なぜか。
なぜなら銀の湯は明治6年(西暦1,873年)まで「毒水」と呼ばれ人々から恐れられていたからである。
有馬の近くには谷があったが、そこの洞窟から炭酸ガスが噴き出していた。その洞窟に入った鳥や虫が炭酸ガスにやられ二酸化炭素中毒で亡くなってしまっていたのである。
そんな洞窟には水が湧いていた。
……泡を立てて湧いていた水が。
「あんな水使ったら何が起こるかわかったもんじゃねぇよ!ましてや口に入れるなんてよぉ!」という感じで忌避されていたんだろう。
まぁ虫や鳥の死骸がゴロゴロしている洞窟に湧いてる泡立ってる水なんて、見た目からして怖いもんな……。
それから学が深まり、毒水は炭酸泉だったことが判明して温泉として利用され始め今に至っている。
参考:【ファンキー通信】日本最古のサイダーは毒水 - ライブドアニュース
有馬温泉は栄養たっぷり
もうひとつの特筆すべき点は「栄養の豊富さ」にある。
特に金泉は「含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉」と呼ばれ、なんでもかんでも入っている栄養満点な温泉である。
また銀泉も二酸化炭素を含む炭酸泉とラドンを含む放射能泉のふたつがあり、この両方が一点に存在する有馬温泉はやはり優秀だろう。
この栄養の多さは海水が(多分兵庫県南の)海中のプレートに流れ、ながーい距離の中で様々な栄養を得て有馬まで来ているからである。
(具体的には海の塩分、プレートにある石灰岩、湧き出る途中の鉄分などが含まれている。)
高温なのはただ単に地中60kmにあるために押し潰されて水温が上がるからである。
ざっくりと100m毎に水温が3度上がる計算だから、60kmも深くにあったらそりゃ熱い。(温度勾配という)
海水がプレートに染み込んでから有馬に温泉として湧き出るまでは、およそ600万年かかるとまで言われている。
逆に言えば有馬温泉で浸かった温泉は600万年の時を経て我々の肌に触れたという事だ。ロマンを感じずにはいられない。
もうひとつ有馬温泉の栄養の多さを裏付ける話をしよう。
温泉を引くには、当然だが管が必要になる。だが温泉を引く管の内側には温泉成分が固形物として付着するから、定期的に管を交換をする必要がある。
有馬温泉はこの管を週に2回交換している。
こんな高頻度で管を交換しているのは有馬温泉くらいしかないと思う。有馬ヤバい。
ちなみに下呂で寄った温泉博物館では有馬温泉の成分が固まったもの(スケールと呼ぶ)を縦に切った物が展示されていたが、キレイな年輪模様で感動した。あれ売ってないのかなぁ。
ということで振り返っていこう。
初日
新幹線の出発時間が昼前なのもあって、バスに乗りかえる三ノ宮周辺で軽い昼飯。
特にここではこだわる事もなかったので近くの焼肉屋でカルビ丼を食べた。
サクッとバスに乗って早速有馬へGO.有馬温泉はこのアクセスの良さも人気の理由なのだろう。
神戸あたりに住んでいる人は「じゃあ今夜は有馬で飯食って風呂入って帰るか!」も実現出来るんじゃないか?
到着は3時過ぎとかだったから早々にチェックイン。
今回の宿はメルヴェール有馬。もとはリゾートマンションだったそうだがホテルに改築したらしい。
だが温泉街から歩いてすぐという便利なアクセスと、金泉銀泉両方が揃っている大浴場があるためギリギリで見つけたにしては悪くないホテルである。
荷物を部屋に置いて早速温泉街の探索。ゆのこれで背景になってたあの場所や豊臣夫妻の像を見つつ、飲める銀泉が置いてある泉源公園に向かった。
あ、これぽか旦那がよく飲んでTwitterに上げてるやつじゃん。みんなこれ飲んでたのか。
まず話しておくと、基本的に飲泉の温泉で味を期待してはいけない。不味くて当然なのである。まぁ昔は薬として飲んでたわけだしね。良薬口に苦し。
味は「鉄+炭酸+微海水」。飲み物としては最高にマズイ(ダブルミーニング)
前で飲んでた子供が「すっっっっぱ!!」って叫んでたけど、すっぱいとは……?
戻る途中でてっぽう水を購入した。
むかしむかし、銀泉を飲む時に「味気ねぇなぁ。砂糖入れようぜ砂糖。」と銀泉に砂糖を入れたのがサイダーの始まりである。それが今では、てっぽう水となって愛されている。
当時はボトルに入れていたが、あまりの炭酸の強さにコルクが鉄砲見たいに吹っ飛んだのが名前の由来。有馬の看板商品のため、有馬のあっちこっちで250円くらいで売られている。
うっっっっっっっっっっっっっっっっっっっま。今まで飲んだサイダーの中で一番うまいかも。……けどすげぇ炭酸強くないかこれ?量少ないのに腹持ちがよさそうだ……。
ホテルで時間調整をして、有馬で定番の日帰り風呂「金の湯」「銀の湯」に向かった。「金の湯」は今は見た目こそ新しいが、約15世紀前から利用されている有馬最古の風呂だ。
入口入ってすぐに、金の湯に入浴した有名人が大和飛鳥時代から記載されている。
「現代 あなた」の演出がちょっとにくい。
金の湯と銀の湯の入浴券がセットで850円。オトクだから即購入。
2日目は銀の湯が清掃でお休みらしく初日は銀の湯に入り、2日目に金の湯に入ることになった。
掃除で休みってのは温泉地の性(さが)だよね。温泉成分豊富だとどうしても掃除の頻度増やす必要ありそうだし。
銀の湯で使われていた銀泉はラジウムが入った方の銀泉で、ラジウム温泉とはまぁ要するに細胞や血液の新陳代謝が促進させるこれはこれで健康にいい温泉である。
銀の湯、ふつーによかった。体はすごいポカポカするんだけどどんだけでも長くは入れちゃう。友達との雑談がはかどる。
旅行から帰ってきて友人にどこが気に入ったか聞いたらここを指していたのもあるし、有馬に来たら金の湯だけじゃなくて銀の湯も勧めておきたいところだ。
そしてホテルへの戻り道の途中、
レ ギ ュ レ ー シ ョ ン 順 守
だらっとしてからホテルで夕飯(この夕飯前のダラッとした時間が以下略)
「ここしかなかったから」っていうネガティブな理由で選んでるから本音を言うとそれほど期待してなかったけど、夕飯のコースがちゃんと美味しくてよかった。特に牛肉鍋がおいしかった。
あと有馬の地ビールが飲みやすくて良い。今度から温泉地行ったらこのあたりにも目を向けてみようかな。
そしてメルヴェール有馬の露天風呂へ。
露天風呂というより広さ的には貸切風呂だったけど、ただ熱すぎずぬるすぎずなちょうどいい。雑談がはかどる(2回目)
2日目
朝風呂は金泉と銀泉の両方がある内湯である。往復できて両方入れるという贅沢を噛み締めた。
朝飯はバイキング。……と言っても「うおー!死ぬほど食うぞー!」ってほど種類はない。けど朝飯に最低限求められてるものはそろってたから問題はなかった。温泉卵がおいしかった記憶はある。
そして金の湯へ。
朝ホテルで入った金泉よりも色が濃い。濃いったら濃い。直接浴槽に入れたわけでもないのに、金泉に触れたタオルが1回洗っただけでは色が完全に落ちないくらい濃かった。
それと金の湯は「ぬる湯」「あつ湯」の2種類に分かれており、徐々に熱い温泉に入れるという発祥は草津の……名前なんだっけ。まぁなんかそんな感じの風呂である。
調べたら合わせ湯でした。
そんなぬる湯だが……水温は42度である。
俺「ぬる湯で42度って十分熱くね?ぬるいっていったら38~40が相場だと思うんだけど」
友「いや?こんなもんじゃない?」
……まじかぁ。いや熱いな42度。
そしてあつ湯は水温45度である。
いやぁ初めてだね。温泉で痛覚を感じたの。足首までで限界だった。
でも地元のおじさんらしき人は、湧出口の近くで肩まで浸かってた。全身真っ赤で。あんた最強だよ……絶対長生きすると思うけど、一応高温すぎると体に刺激強すぎるから気をつけてね……。
金の湯は出る直前に、中国人の方が大量になだれ込んできた。金の湯も銀の湯もロッカーの数がそれほど多くなく、ロッカーが満員だったら遊園地のアトラクションみたく待ちが発生するから注意。
それからレビューでまぁまぁ聞く竹中肉店のコロッケもいただいた。
……有馬温泉協会、ノリノリだな。
帰りにお土産として炭酸せんべいを購入。有馬と言えば炭酸せんべい。
これはせんべいの生地に炭酸の銀泉を入れて作ったことが始まりで、有馬の定番土産である。(今は衛生の都合で、できるだけ成分の近い普通の炭酸水を入れているらしい)
決して有馬楓花が勧めていたから買ったわけではない。
こうして有馬温泉を離脱。
ところで有馬温泉、「アリマ〇〇〇〇」といった有馬で見られる植物が数多く群生していた。そして有馬温泉周辺にはいくつか自然が楽しめるスポットもあったっぽい。
なんで有馬だけそんな自然環境が特殊なんだ……?
……またここには来ることになりそうだ。
有馬を離脱して三ノ宮で新幹線までの時間つぶし。向かったのはゲームセンターである。
レ ギ ュ レ ー シ ョ ン 順 守
in 兵 庫
(友人からはゲーセン寄り許可済み)
そのほかにもなんか兵庫のパンフでよく見るメリケンパークと中華街に寄ってぶらぶらしてから愛知へ帰った。
最初でも触れたけど有馬はブラタモリで見たときから行ってみたかったし、温泉むすめと手を組んで盛り上がってる温泉地でもあったから早々に行けてよかった。
また行きたいなぁ。
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