ここで祈ります。(成功率55%)
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10/15(金)
仕事を定時で切りあげダッシュで新幹線に飛び乗った。目的地は竹田城跡と城崎温泉。本当はいつも通り温泉むすめ聖地巡りを兼ねた城崎温泉がメインのはずだったが、城崎温泉周辺を調べてたら電車のついでで寄れることが分かったため城崎温泉より前に竹田城跡の雲海を見ようとなった。
ただ、24h365dで雲海が見れるという訳では無い。見れる確率は一律にこうと言えるものではなく、予測サイトの予想はあまり当てにならず、当然のように外すらしい。
一応出やすくなる気候条件はある。条件は前日の日中と当日朝の気温差が10度以上だとか雨上がりだとか色々あるのでここでは省くがとにかくお祈り力が必要なのは確かだった。ちなみに三菱が出している予報では当日は55%でパチンコ好きな同僚は「約半々が一番燃える」とのこと。
話を戻して、定時で仕事を切り上げ新幹線に乗った理由は、土曜の早朝にアタックを仕掛ける関係で前日金曜に現地入りして泊まっておく必要があったからだ。
早朝に立雲峡から雲海を見る場合、考えられるプランは前日に現地入りしたあと3パターンに別れると考えている。
- 立雲峡の駐車場で車中泊をして翌日アタックするプラン
- 当日早朝に車で立雲峡に行ってアタックするプラン
- 当日早朝に車ではなくタクシーで立雲峡に送迎してもらいアタックするプラン
2,3は一緒では?とも思うかもしれないが、2はただでさえ台数の多くない駐車場から、更に車中泊してる車の後に駐車しなければならない関係でタイムロスになりやすいし余分に歩く分体力の無駄である。
3は金はかかるが、タクシーであれば入口の目の前で降ろしてくれるから駐車する場所を選ばなくていいメリットがある。
1は全部推測だけど、民度によっては寝付き悪そうだし駐車場が狭いことによる問題(停められないとか?)が起きそう。そもそもペーパードライバーだから案として頭にはあったけど選択肢にはならなかった。
という訳で、自分は3を選びこうして新幹線の中で夕飯の弁当を食べつつ兵庫に向かっている。
宿泊先は有斐軒。個室素泊まり5000円ほど。立雲峡からやや遠いが、竹田城跡周辺の宿泊施設は寝床を共有するところばっかりだったからご時世的に却下していった結果ここになった。あとやたらレビューがいい。
チェックイン時にパーカーにスウェットのパンツを履いた女将さんが迎えてくれた。ここは家か?
チェックインと同時にタクシー乗り場も教えてくれた。事前に[ 自分→タクシー会社 ]に「有斐軒から立雲峡まで利用で予約します」と伝えたら[ タクシー会社→有斐軒 ]に連携をしてくれたらしく、当日混乱しないように案内を出してくれたらしい。この目的での利用者多いのかな。
併せて早朝に出発することも伝えたら「その時間は起きてないかもしれない」ということでチェックインとチェックアウトを同時にしてくれた。気が利いて大変助かる。
会計をしてくれたおばちゃんも「愛知からわざわざ大変だったねぇ」「明日は雲海見れるといいわねぇ」と声をかけてくれてとても温かい雰囲気の宿だった。でもその後ろで主人らしき方がドラゴン桜を早送りで見ていた理由は謎のままだった。
2日目。朝4時起き。
深夜特有の青汁の通販を横目に荷物をまとめて宿を経った。たった6時間程度の付き合いだったがいい宿だった。無料の貸切風呂もあったし。
予約したタクシーで立雲峡へ向かった。頭は起きてるつもりだったが今思えば何話したか覚えてないし、なんならタクシー代がいくらだったかも定かではない。「釣りはいらねぇ」って言いながら万札出した可能性すらある。
立雲峡とは雲海観測スポットの有名所。あのラピュタっぽいとバズった例の写真もおそらくここから撮られている。割と最近もうひとつ高いところに観測スポットを作ってキャパシティを増やしたとか。
4:30過ぎあたりに到着し、タクシーの運転手から「下山する時に電話をすればまた迎えに行く」と助言を頂いて降りた。朝からお疲れ様である。
受付で「今日は期待できますよ!」と言われつつ登山開始。持参したペンライトを帽子のつばに挟んで足元を照らしながら登った。
早朝起きてすぐの登山はめちゃくちゃ堪えた。時間にして30分程度だが途中で歩けず立ち止まる時もしばしばあった。正直舐めてた。
5時過ぎ。到着。まだ周りは真っ暗だし汗はダラダラ。適当なところに座って観測を始めた。
とりあえず写真を撮りまくったのでアルバムにして振り返るとだんだん明るくなっていくのが確認できた。どんだけ写真撮ってんだ。
着いてすぐの地点での予測は「多分見れる」くらいだった。「竹田城跡周辺は微妙だったが遠くの山は雲海に包まれているため、この雲海が流れたり広がったりすれば見れるんじゃない?知らんけど。」みたいな予測を立てていた。
事前に買ったメロンパンを食べながら、コンパクトダウンを着ながら、写真を撮りながら、ひたすら待った。我ながら用意周到だけどメロンパンはバックにかさばるから次はカロリーメイトにしようと思った。
観測開始から1時間後あたり、ちぎれたわたあめみたいな雲があたりを包み「雲海は雲海だけど注文したのと違う」みたいな状態になった頃。突如雲海に風が吹き、雲が舞い上がり、竹田城跡含めて何も見えなくなった。
しかし雲が晴れた時、そこには注文通りの雲海が広がっていた。
風が雲を薄く伸ばしてくれて雲海を作ったらしい。竹田城跡にも雲が乗っている。あれ竹田城跡から観測してる人見れてないんじゃ.......。
そこから雲海が5分程度続いた。ここまで苦労して見れない人だっているんだからこの5分は貴重という他ない。さらに後でタクシーの運転手から聞いた話では朝焼けのオレンジと雲海が被るのは珍しい現象らしく雲海の中でも当たりの方だったらしい。
雲海が晴れたため下山。長々と待って本当に一瞬のショーだった。
ちなみに観測してから完了するまでの1時間半に116枚写真を撮っていた。撮りすぎでは?
次回、もう一回登山と城崎温泉。
以下おまけの箇条書き
・雲海予測に使ったのは下記2つ
立雲峡 | 雲海出現NAVI | 週末探検家 THE WEEKEND EXPLORER | MITSUBISHI MOTORS JAPAN
・和田山に向かう前日にキムタクが竹田城跡に来て結果的に入違ったらしいが、そもそもキムタクが来たという情報が真偽不明かつこれを書いてる今でもなんの撮影だったかわかっていない。
・和田山駅から降りてったそこそこの数の学生が田舎の暗闇に溶けて行って感心した。街灯あんまりなくて暗いから普通に怖い。
・有斐軒の当日の宿泊客は自分以外にもう一組しかおらず、客足は戻っていないらしい。
・着替えをまとめるために衣類圧縮袋を初めて使ったけど意外とよかった。小さいリュックでもジャージが格納できたから助かった。
・本来のチェックアウトの時はさすがに宿の方は起きてなかった。
・タクシー運転手は早朝から起きて送迎して大変だなって帰ってから思いを馳せていた。
・立雲峡が開くのは朝4:30から。
・立雲峡の満席率は40%くらい。まぐれでコロナが落ち着いた瞬間を突けたのが功を奏したらしい。
・まとめると立雲峡のために必要な荷物は「道を照らすペンライト」「朝ごはんの軽食」「尻に土が着くのでビニールシート」「防寒用ダウン」。道は整備されてるから軍手までは必要ない。肩から下げるバッグよりはリュックが望ましい(当たり前)
・登る時も降りた時もトイレが激込みだった。
・雲海の写真をもう少し。個人的には雲の隙間から街並みが見えていると天界と下界の境界が雲によって区切られている感じがしていて好みだったりする。